2021年09月27日
富士フィルム、放射性薬剤「ライアット」承認取得
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:富士フイルム富山化学

 富士フイルム富山化学は27日、放射性医薬品「ライアットMIBG 」について、「MIBG 集積陽性の治癒切除不能な褐色細胞腫・パラガングリオーマ」を適応症として、国内の製造販売承認を取得したと発表した。

 褐色細胞腫は副腎髄質(腎臓の上方に位置しホルモン分泌を行う組織)に、パラガングリオーマは副腎外の傍神経節 にそれぞれ発生する神経内分泌腫瘍。国内の患者数が約3,000 名と推定され、希少がんに分類されている。
 
 褐色細胞腫・パラガングリオーマの多くは、外科的切除により完治するが、治癒切除不能な褐色細胞腫・パラガングリオーマは、有効な治療法がなく、アンメットメディカルニーズが高い疾患とされている。

 「3-ヨードベンジルグアニジン(131I)」は、欧米では既に承認され、褐色細胞腫・パラガングリオーマの治療薬として広く利用されている。同社は今年1月、厚生労働省に製造販売承認申請を行った。
 
 今回の承認により、「ライアットMIBG」を用いた核医学治療が褐色細胞腫・パラガングリオーマの新たな治療選択肢として普及することが期待される。
 
 
ニュースリリース

https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1632723316.pdf