2021年12月10日
北大「水の満ち引きが多様な生物の共存を実現」
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:北海道大学

 北海道大学の宇野裕美地球環境科学研究院特別研究員らの研究グループは10日、「水の満ち引きが多様な生物の共存を実現している」とする調査結果を発表した。同大学研究林内の希少な天然氾濫原で研究を行い、河川の氾濫が氾濫原生態系の生物多様性を維持する上で重要であることを示した。

 現在日本・世界中の多くの自然の氾濫原生態系は失われているが、研究グループは河川の氾濫から収束までの間、水の流れの変化と生物の応答を克明に調査し、氾濫とととも様々に形を変えて流れ下る川の水のダイナミクスが 幻の巨魚イトウをはじめとする様々な魚や両生類・水生昆虫やプランクトンなどの 多様な生物が生息に重要であることを明らかにした 。 防災上、河川の氾濫は抑えられがちだが、自然現象の一つとして自然界では多くの生物によって利用されているようだとしている。

同研究成果は12月10日付の国際学術誌「 Freshwater Biology 」にオンライン掲載される。

ニュースリリース参照
https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/211210_pr.pdf