2021年12月22日
東洋紡、植物由来100%のPETボトル 試作
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東洋紡

 東洋紡は、サントリーHDと米国のバイオベンチャー、アネロテックの両社が共同開発した、100%植物由来原料のPET(ポリエチレンテレフタレート)ボトルの試作に成功したと発表した。

 サントリーとアネロテック社は、2012年から植物由来原料100%のペットボトルの開発を共同で進めていた。PET樹脂は原料の「エチレングリコール」と「テレフタル酸」を重合して製造するが、このうちエチレングリコールは植物由来原料から製造できる。もう一方の「パラキシレン」は困難だったが、これもアネロテック社が独自技術によって非可食のウッドチップから生成を可能にした。

 東洋紡は今回、この植物由来原料100%のペット樹脂を素材としてボトルの試作に成功した。同社は、持続可能社会の実現に向け、植物由来原料への転換やリサイクル資源の活用を積極的に推進してきた。フィルム製品の場合は2050年までに全てバイオプラスチック化する目標を掲げている。引き続き、PEF(ポリエチレンフラノエート)フィルムの実用化に向けた取り組みを展開していく方針だ。
 
 サントリーも2030年を目標に、全てのペットボトルをリサイクル素材あるいは植物由来素材に切り替える方針を打ち出している。今後バイオ樹脂の開発、利用はさらに進むと見られる。