2022年01月21日
東大、腕の動きで睡眠状態を判定する方法を開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東京大学

 東京大学大学院 医学系研究科の上田泰己教授らの研究グループは21日、腕時計型のウェアラブルデバイスを用いて、腕の動きの情報からその人の睡眠状態を正確に判定する手法を開発したと発表した。

 この方法を「ACCEL」と名付けた。加速度計を用いた腕の動きの測定と、睡眠覚醒状態を知るためのPSG測定(ポリソムノグラフィー)を同時に行い、得られたデータを機械学習で解析することで開発した。ACCELによる睡眠覚醒判定には、ウェアラブルデバイスで測定した腕の動きの加速度の変化を表す躍度(加速度の微分値)を用いる。
 
 ACCELを用いて睡眠判定精度は90%以上の高い感度と、80%以上の高い特異度を達成した。これまでの手法には、睡眠判定の特異度が高くないという問題点があったが、ACCELはこの点を解決する新規手法として期待できる。

 同研究成果は、ソニーモバイルコミュニケーションズと東京大学大学院 医学系研究科(薬理学分野)との共同研究によって得られた。科学技術振興機構(JST)の支援を得た。

<用語の解説>
◆ACCEL :ACceleration-based Classification and Estimation of Long-term sleep.wake cyclesの略。

ニュースリリース参照
https://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/admin/release_20220120.pdf