2022年02月28日
塩野義と宇部興、新規抗 RS ウイルス薬 共同開発へ
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:宇部興産

 塩野義製薬と宇部興産の両社は28日、新規抗 respiratory syncytial(RS)ウイルス薬候補を共同開発することで一致し契約締結したと発表した。

 RS ウイルスによる呼吸器の感染症は、2歳までにほぼ 100%の人が少なくとも 1度は罹患するが、免疫期間が短いため、生涯にわたり感染を繰り返す疾患。RS ウイルス感染症は乳幼児期においては重要な疾患であり、特に生後数週間~数カ月間は、下気道の炎症を中心とした重篤な症状を引き起こす恐れがある。だが、RS ウイルスに対する有効な抗ウイルス薬はなく、アンメット・メディカルニーズが非常に高い疾患の1つとなっている。

 両社は 2018年12月に共同研究契約を締結し、感染症を重点疾患領域とする塩野義製薬の創薬力と宇部興産がもつ有機合成力を融合して、RS ウイルスに有効な低分子化合物の創製を進めてきた。今回、非臨床の探索的な評価結果から、安全性と有効性が期待される本化合物を見出しましたため、新たに共同開発契約を締結した。2023年度中の臨床試験開始を目指す。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1646030063.pdf