2022年02月28日
東ソー、・東北大など、複合プラ再生実用化へ
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 東ソーは28日、東北大学、産総研など6者共同で昨年11月、NEDOの委託事業「複合プラスチックのケミカルリサイクル技術の開発と実用化」に着手したと発表した。ほかに凸版印刷、東西化学(滋賀県)、恵和興業(宮城県)の3社が参加。

 医薬品や食品などに広く使用されるプラスチックは、機能・性能を維持するために、性質の異なる複数種のプラスチックを複合して使用している。こうした複合プラスチックは、リサイクル利用が困難なため燃焼によるサーマルリサイクルに依存しやすいが、環境保全の観点からはマテリアルリサイクルやケミカルリサイクルの技術確立が期待されている。

 研究グループは今回、包装・容器等に利用されている複合プラスチックからモノマーを回収する、液相プロセスの開発に着手した。複合プラスチックを高温高圧水中で処理することで、加水分解性プラスチックを再び同種のプラスチックとなるモノマー類へ、また非加水分解性プラスチックは石油化学の原料に分解し、各モノマーを高選択・高収率・高純度で回収する。連続の液相プロセスによるケミカルリサイクル技術を確立することで、複合プラスチックごみをそのまま処理できる可能性があることから、一般ごみのリサイクル率向上に大きく寄与し、環境保全に貢献する。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1646029997.pdf