2022年03月01日
東ソーと島津製 バイオ医薬品市場向け事業で協業
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソーと島津製作所(本社:京都市、上田 輝久社長)の両社は1日、バイオ・中分子等、新規モダリティの医薬品市場向け製品の開発と日本国内での販売面で協業を開始したと発表した。島津は、東ソーが製造する液体クロマトグラフ(LC)用カラムの取り扱いを行う。自社製 LC システムと合わせて販売する。また両社は、島津製 LC システム、及び液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)と、東ソー製 LC 用カラムを用いた関連技術の共同開発を進める。

 近年、医薬品業界は、抗体医薬品などのバイオ医薬品や、ペプチド・オリゴ核酸を活用する中分子医薬品の開発が加速している。LC や LC/MS 分析では、分析サンプルを分離するためのカラムが必要だ。
 東ソーは、化学メーカーとしての高い技術を活かした LC 用カラムを製造・販売しており、特にバイオ医薬品市場に向けては、様々な分離に対応する「TSKgel シリーズ」の幅広いラインナップを有する。TSKgel シリーズはこの分野のゴールドスタンダードブランドのひとつとして広く支持されている。

 一方島津は、バイオ・中分子医薬品市場の課題解決に特化した、高速液体クロマトグラフ「Nexera XS inert」を先に発売した。「Nexera XS inert」は、核酸医薬品等、金属に引き寄せられる性質のある化合物の吸着を抑えた LC システムで、LC や LC/MS 分析のデータの信頼性を一層向上させる。また島津製のシステム制御・データ解析用ソフトウェア「LabSolutions」は、優れた操作性などが評価されている。

 東ソーと島津は、LC システムと LC 用カラムでそれぞれ国内トップシェアを有する強みを活かした協業により、バイオ・中分子医薬品市場向けに LC や LC/MS 分析の最適なソリューションを提供する。

ニュースリリース:島津製作所
https://www.shimadzu.co.jp/news/press/3mg81frfbmwsezs7.html