2022年04月28日
東北大、枝豆のおいしさのメカニズムを「見える化」
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 東北大学大学院 農学研究科の日高將文助教らのグループは28日、放射光施設SPring-8を活用し、青果むつ物である枝豆のおいしさを見える化したと発表した。次世代放射光の産業利用を目指す、仙台市の放射光トライアルユース事業の協力を得て実現した。

 研究グループは、枝豆の通道組織(維管束)や種皮近辺の内部構造を可視化すると同時に、茹でることで水分が種皮近辺や子葉間の隙間から入り込み、通道組織やそれに沿った亀裂から広がることによって枝豆が柔らかくなるメカニズムを、枝豆を破壊することなく示すことに成功した。従来にない精細さで可視化した。

 研究は、ナノの世界をみる巨大な望遠鏡である放射光の新たなターゲットとして、野菜や果物への応用分野の開拓につながる成果となった。研究成果は2022年3月1日に国際学術誌「Foods」にオンライン掲載された。

<用語の解説>
◆テクスチャ :生地、質感」のこと。果物や野菜の場合は、硬さや歯ざわりなどの食感をいう。

ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2022/04/press20220427-02-texture.html