2022年05月09日
伊藤忠と味の素など、100%自然由来の包材開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:伊藤忠商事

 伊藤忠商事は2日、味の素、東洋インキなどの各社とバイオ系スタートアップのLactips社(本社:フランス)が製造する自然由来の生分解性樹脂を、ヒートシール剤に使用した環境配慮型の紙製包材を共同開発したと発表した。さっそく、味の素が「パルスイート スリムアップシュガー」(スティック20本入袋)のパッケージの外袋に採用した。

 昨今、国内外で廃プラスチック問題や海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化問題等への対策が急がれている。その中で、石油由来プラスチックの数量削減、温室効果ガスの排出抑制、プラスチックごみの流出による海洋汚染を防ぐための施策が注目されている。

 伊藤忠は、自然由来の樹脂「ラクティプス」を製造するLactips社と2019年から日本における販売契約を締結し、これまでさまざまな用途開発に取り組んできた。

 「ラクティプス」樹脂は生分解性や水溶性、ガスバリア性、ヒートシール性に優れ、原料の主成分であるカゼインは生乳から乳製品を製造・加工する際に発生する副産物を活用する。プラスチック使用量の削減、廃棄物の削減等への貢献が期待される。