2022年06月09日
東北大など、将来の月探査へ新航法技術を実証
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東北大学

 東北大学は北海道大学、室蘭工業大学と共同で取組む超小型人工衛星「HOKUSHIN-1(ほくしん・わん)」の開発が(国研)宇宙航空研究開発機構(JAXA)と宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)が実施する、国際宇宙ステーション「きぼう」を利用した、国内大学向け超小型衛星放出機会の提供(J-CUBE)プログラムで2021年度に採択されたと発表した。打ち上げは2023年度中の予定。

 「HOKUSHIN-1」は、将来の月以遠ミッションを行うためにシリーズ化された技術実証衛星の第一弾。数kgの超小型人工衛星が地球低周回軌道を離れて深宇宙へと活動の領域を広げるためには、大学プロジェクト規模の比較的小規模な設備・人員数・開発費で実現可能な深宇宙探査機技術の獲得が求められる。
 
 そのためには「大学地上局による軌道決定」「コンパクトで効率的な推進装置」「大電力発電が可能な展開式太陽電池パネル」技術は不可欠であり、「HOKUSHIN-1」でこれら3要素の技術実証を行う。これにより、大学独自の自由で挑戦的な深宇宙探査が発展することが期待される。

 「HOKUSHIN-1」は、高度約400kmの地球周回軌道上で将来の深宇宙探査ミッションに向けた様々な新技術の実証実験を行う。これにより、大学独自の月探査ミッションが可能となり、チャレンジングな深宇宙探査の加速に貢献する。

ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20220606_03web_hokushin-1.pdf