2022年06月09日

東ソー、CO2 回収用アミン技術でサステイナブル賞

【カテゴリー】：行政/団体 【関連企業・団体】：東ソー

東ソーは9日、（公社）新化学技術推進協会 グリーン・サステイナブル ケミストリー ネットワーク会議(略称: JACI GSCN会議)が主催する第21回グリーン・サステイナブル ケミストリー賞(GSC賞)で「奨励賞」を受賞した。「NOx耐性に優れたCO2回収用アミン」と、それを用いた「CO2分離・回収技術」。 　脱炭素への取り組みが世界的に加速する中、化石燃料の使用時に発生する二酸化炭素(CO2)を削減するシステムへの需要は高まると予想されている。その中でもアミン水溶液を用いた化学吸収法によるCO2回収システムは、化石燃料ボイラー排ガス等からのCO2回収に適しており、使用されるCO2回収用アミンにはCO2回収時のエネルギー消費量の低減（省エネ性能）だけでなく、燃焼排ガス中の窒素酸化物（NOx）等による劣化が少ないこと（長寿命）が求められてい。だが、現在使用されているCO2回収用アミンは、NOxによって分解されるため、NOxに対する耐性が低いという課題があった。 　東ソーは今回、これらの課題解決に向けて、CO2回収用アミンの開発に取り組み、水への溶解性が高い水酸基を有する二環式3級アミンを用いて、NOx耐性とCO2分離・回収性能、省エネ性能に優れたNOx耐性CO2回収用アミンを開発した。 　 　このCO2回収用アミンは幅広い燃焼排ガスのCO2回収に適用でき、長期安定使用などが期待できる。今後は製品化に向けて、実証試験プラントでCO2回収システムの最適化を図る。 　奨励賞は「GSCの推進においてその貢献が将来期待できる業績」に対して贈られる賞となっている。同社はこれを機に、カーボンニュートラル社会への貢献を目指して研究開発を進めていく方針だ。 ＜ニュースリリース参照＞ https://www.tosoh.co.jp/news/release/2022/20220609.html ■関連ファイル ・NOx 耐性に優れた CO2 回収用アミンの開発（2021年12月21日付リリース） 　https://www.tosoh.co.jp/news/assets/99f100600070281f0458b1c83bae5c1036dd7153.pdf