2022年06月13日
児玉化学、4カ年新中計「技術優位性生かす」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:児玉化学

 不採算製品の見直しなど再生計画に取り組んできた児玉化学工業(坪田順一社長)は13日、2022年度を起点とする25年度までの4カ年の中期経営計画「KCI2025」を策定したと発表した。
 
 新型コロナウイルスや資源価格高騰による原材料価格高騰などの影響を受ける中、不採算製品の見直しや合理化など再建に取り組んできた結果、2020年度および21年度には事業再生計画を上回る収益の改善を果たすことができた。2021年度の売上高は、再生計画の8,925百万円に対して9,246百万円、22年度は8,882百万円の計画に対して9,500百万円の実績を上げた。また営業利益は21年度の計画157百万円に対して423百万円、22年度は191百万円の計画に対して475百万円の業績を確保した。
 
 新中計では目指す姿として、「軽量かつ剛性で、リサイクル可能な製品」への需要が高まると予測、従来のプラスチック製品に加えて、ガラス繊維やカーボンファイバー、天然素材、バイオマス材などの多様な素材を融合した複合材製品の成形技術を確立し、市場展開していく。
 
 また同社の特徴的な技術であるTOM工法に機能性の高い撥水・揮発性フィルムや透過性フィルムをかけ合わせることで、生活水回り領域の防水・防薬材製品、移動体やIT領域の各センサー内臓製品への進出を図る。GMT工法や高速射出成形分野では、環境エネルギーや医療・衛材などの市場領域に向けて、技術面での優位性とコスト競争力を高めることで市場開拓を図っていく方針だ。