2022年06月14日
京大、 核燃料デブリの安全な保管で新たな化学的知見
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:京都大学

 京都大学原子核工学専攻の佐々木 隆之 教授は14日、東北大学、日本原子力研究開発機構と共同で、核燃料物質や燃料被覆管材料、さらに原子炉内の構造材として使われるステンレス鋼を原料とした模擬デブリを合成し、化学的な知見を得たと発表した。

 模擬デブリを分析したところ、核燃料の主成分である二酸化ウランに、被覆管に含まれるジルコニウムやステンレス鋼に含まれる鉄が溶け込んだ状態になっていた。これが「固溶体化」で、この模擬デブリを海水や純水に浸して化学反応を調べたところ、固溶体化が進行すると毒性の高い放射性物質であるアクチノイドの溶け出しが抑制されることが明らかになった。
 
 これらの結果から、燃料デブリができる際に「固溶体化」が起こると、もとの二酸化ウランよりも化学的に安定になることが分かった。これは、取り出し後の燃料デブリの保管や処理・処分を考える上で重要な知見となる。
同研究成果は6月6日付けで「Journal of Nuclear Materials」に掲載された。

ニュースリリース
https://www.t.kyoto-u.ac.jp/ja/news/topics/research/20220613