2022年07月27日
富士フ、皮膚アレルギー試験法 OECDガイドラインに
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:富士フイルム

 富士フイルムは27日、実験動物を用いずに化学物質の皮膚へのアレルギー反応の有無を評価する皮膚感作性試験代替法「Amino acid Derivative Reactivity Assay(ADRA)」が、混合物の皮膚感作性の試験法として OECD(経済協力開発機構)テストガイドラインに収載されたと発表した。
 
 今回、「ADRA」で評価できる物質(被験物質)を、これまでの単一物質だけでなく、混合物にも拡大し、妥当性検証試験にて 100%の再現性を実証したことにより、本収載に至りました。国際的に信頼性が高い試験法として OECD から認められたことは、「ADRA」普及の後押しとなります。

 皮膚感作性試験は、皮膚と接触した化学物質によりアレルギー反応が誘発され炎症(かぶれ)を引き起こす皮膚感作性を調べる試験で、開発した新規化学物質や利用する化合物の安全性を評価するために製品企画や製造に先立って行われます。昨今、健康志向の高まりから、化粧品や洗剤などで天然抽出物を用いた製品開発が広がり、混合物の皮膚感作性を評価する試験法が求められていました。
 
 今回「ADRA」が、皮膚感作性が起こる過程の一つである「化学物質とタンパク質の結合」において、混合物を評価する試験法として初めて OECD テストガイドラインに収載され、このニーズに対応可能となった。
 
 
実験動物を用いずに化学物質の皮膚へのアレルギー反応の有無を評価する・・・
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1658888344.pdf

Fujifilm announces the adoption of the ADRA, an alternative method for skin sensitization・・・
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1658888344.pdf