2022年07月28日
広島大、植物の「低酸素ストレス応答」解明へ前進
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:広島大学

 広島大学大学院 統合生命科学研究科の坊農秀雅特任教授らの研究グループは28日、データベース(公共 DB)上の遺伝子発現解析実験データを統合的に再解析するメタ解析の手法を用いて、植物の低酸素ストレス応答に関与する新規候補遺伝子を発見したと発表した。

 植物は、洪水などにより冠水状態に置かれると、酸素の取り込みが減少する低酸素ストレスにさらされることが知られており、代表的なモデル生物のシロイヌナズナやイネを中心に研究が行われてきた。
 
 低酸素ストレスに関与する遺伝子はすでに数多く報告されているが、既存の知識によらないデータ駆動型の研究を行うことで、さらに未知の遺伝子が見つかるのではないかと考えた。

 研究室では、公共 DB 上の遺伝子発現解析実験のデータを再解析するメタ解析の手法を開発しており、これをシロイヌナズナとイネの低酸素ストレス処理のデータの再解析に適用することで、これまで低酸素ストレス応答との関連が知られていない新規候補遺伝子を同定した。
 
 発見した遺伝子群の中には、これまで植物の低酸素ストレス応答との関連が知られていない遺伝子も含まれている。今回の研究成果は、植物の低酸素ストレス応答の未知のメカニズムの解明につながると期待される。

 本研究成果は、スイスの出版社 Multidisciplinary Digital Publishing Institut(MDPI)の Life 誌に7月19日に掲載された。