2022年08月22日
千代田など、遺伝子組み換えタンパク質量産化へ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:千代田化工建設

 千代田化工建設は22日、株式会社ニッピ(東京都足立区、河村佳作社長)、産業技術総合研究所(産総研)、大阪大学生物工学国際交流センターの4者共同で、NEDOの採択を受けた「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発/産業用物質生産システム実証」研究を開始すると発表した。

 今回取り組む開発・研究は、複雑で高度な修飾を必要とし、難溶性・不溶性物質の機能性タンパク質を、植物を用いて安価かつ安定的に供給する技術とシステムを開発するのが狙い。

 遺伝子組換え技術を用いた植物による物質生産は、複雑な構造で大きな分子量のタンパク質を、人体適合性の高い状態で且つ完全アニマルフリーで生産できる利点がある。今回は、これまでの遺伝子組換え植物で事業化されてこなかった、高度に修飾が必要な物質まで実用化範囲を拡大させる大量生産技術の開発にチャレンジする。

 技術開発から社会実装まで連携した植物利用物質大量生産技術の実証であり、植物物質生産事業の適応範囲拡大に繋がることが期待される。今回は医薬部外品領域での適用を想定しているが、実証した生産プロセス基盤を利用して、他の機能性物質への展開も見据える。将来的に植物利用物質生産技術の商用化など、国内外の植物物質生産産業の発展に貢献を目指す。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1661135708.pdf