2022年08月22日
中外製薬、CAR-T細胞療法導入でライセンス契約
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:中外製薬

 中外製薬は22日、免疫療法に特化した国立がん研究センター発ベンチャー、ノイルイミューン・バイオテック(本社:東京都港区、玉田 耕治社長)との間で、ノイルイミューンの有する独自のCAR-T細胞療法であるPRIME(Proliferation inducing and migration enhancing)技術に関し、ライセンス契約を締結したと発表した。

 近年、新しいアプローチによるがん治療として、免疫の働きを高めて治療につなげる「がん免疫療法」が広がっている。その一つに数えられるキメラ抗原受容体導入T細胞(CAR-T細胞)療法は、患者の免疫細胞(T細胞)を取り出し、がん抗原を認識する人工的なキメラ抗原受容体(CAR)の遺伝子を導入して増殖させたのち、体内に戻す治療法で、現在、血液がんに対する治療法として使用されている。
 
 これまでの研究で、がん患者自身の免疫細胞を活性化させ、集積を促進することで、がんに対する治療効果を発揮することが非臨床試験で確認されている。ノイルイミューンの有するPRIME技術は、血液がんだけでなく、固形がんに対してもCAR-T細胞を用いた治療の可能性を拓くものとして期待されている。
 
 ニュースリリース
 https://www.chugai-pharm.co.jp/news/