2022年09月09日
東北大、骨の質を高めるチタンインプラント 開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東北大学

 東北大学大学院 歯学研究科の山田将博准教授らの研究グループは8日、歯根表面に存在する歯周組織の一部であるセメント質の物理的性質を模倣したチタン表面を開発したと発表した。

 歯科用インプラント治療では、インプラント周囲の骨の質がその長期的な成功に重要だが、これまで、インプラント自身が周囲の細胞に直接働きかけて、骨の質を高める技術はなかった。

 研究グループはさらに、顎口腔矯正学分野のチームと共同で、その生体模倣チタンインプラントの表面に存在するナノ突起が、インプラント表面に付着した骨細胞を物理的に刺激し、周囲の細胞への情報伝達を活性化することによって、骨質向上に重要な骨細胞の三次元ネットワーク網の形成を促すことを明らかにした。
 
 同研究成果により、ナノ表面形態を付与することにより骨質を高める歯科用インプラント材料の開発が期待できる。同研究成果は22年8月20日に米科学誌「Acta Biomaterialia」のオンライン版に掲載された。


ニュースリリース
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20220908_02web_titanium.pdf