2022年09月13日
ポリプラ、エンプラPOMの3Dプリント技術を確立
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:ポリプラスチックス

 ポリプラスチックスは13日、DURACON POMを使った材料押出(MEX)方式3Dプリント(3DP)技術を確立したと発表した。3DP造形品でありながら射出成形品に近い物性を発現できるため、金型不要で物性・機能・耐久性等の予備評価にも適用できる。製品開発サイクルの高速化にもつながる。

 MEX方式とは、熱可塑性樹脂材料を用いた代表的な3DP技術。樹脂フィラメントを材料とし、微小なノズルから溶融吐出しながら描画・積層を繰り返して立体構造を得る。従来、MEX方式3DPに適用可能な樹脂種は、非晶性樹脂あるいは結晶化度の低い樹脂(ABS、ポリアミド等)に限られていた。結晶化度が高く結晶化速度が速いPOMのMEX方式3DPへの適用は、収縮・反り変形発生の制御やステージ剥がれの抑制が極めて困難であり、十分な実用化にはいたっていなかった。

 このため同社は今回、POMのグレード選定の適正化と結晶化挙動に最適化された造形条件との組み合わせにより、DURACON POMのMEX方式3DP技術の確立を実現した。

 今後同社は強化系グレードも含めた3DP用DURACON POMフィラメント材料の更なる材料開発を進めながら、新たな技術ソリューションとしてのDURACON POMの3DP造形技術の提供を進める。今年10月にドイツで開催される世界最大のプラスチック展示会「K 2022」に出展の予定。展示ブースでは実造形物のほか詳細な物性データなども紹介する。

ニュースリリース参照
https://www.polyplastics-global.com/jp/news/2022/09/13/1369.html