2022年09月14日
理研、世界最高の超高速X線フラッシュ顕微鏡開発
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 高輝度光科学研究センタービームライン技術推進室の大橋治彦主席研究員をはじめ北海道大学、理化学研究所などとの共同研究グループは14日、X線自由電子レーザー施設SACLAにおいて、原子レベルの精度をもつ集光ミラー(反射鏡)により超高強度X線ビームを生み出し、これを用いた世界最高分解能の超高速のX線フラッシュ顕微鏡を実現したと発表した。

 研究グループは、集光ミラー作製技術を向上することで、従来よりも高効率にX線の強度を増やすことができる特殊なX線集光ミラーを開発した。これを用いて、理論通りの集光サイズ(110ナノメートル(横)×60ナノメートル(縦))をもつ従来比50倍の超高強度ビームを実現した。
 
 さらに、本ビームを利用したX線フラッシュ顕微鏡を開発した。水中において金の微粒子を観察した結果、X線フラッシュ顕微鏡の分解能は従来の10ナノメートル弱から向上し、世界に先駆けて2ナノメートル(1ナノメートル=100万分の1ミリメートル)の超高分解能を達成した。
 
ニュースリリース
https://www.riken.jp/press/2022/20220914_2/index.html