2022年09月28日
東レ、中国で肺動脈性肺高血圧症治療薬 承認取得
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東レ

 東レは28日、同社創製の経口プロスタサイクリン(PGI2)誘導体徐放性製剤、ベラプロストナトリウム徐放錠「Careload」について、中国国家薬品監督管理局(NMPA)から、肺動脈性肺高血圧症に対する治療薬として承認を取得したと発表した。

 中国(香港、マカオおよび台湾を含まない、以下同)での同剤の販売促進活動は、深セン万楽薬業有限公司(本社:中国広東省深セン市)が行う。2023年初頭の販売開始に向けて、今後両社で準備を進める。

 肺動脈性肺高血圧症は、肺動脈の異常に伴い心臓から肺へ血液を送る肺動脈の血圧が上昇する疾患で、早期発見が難しい。また動いた時の息切れなど自覚症状が出た時にはすでに病状が進行していることが多く、進行すると心不全を引き起こすこともある難病。

 同剤は東レが創製し、2007年に肺動脈性肺高血圧症の治療薬として日本で承認された。2019年には、中国で、生命を脅かし有効な治療薬がない希少疾患に対する「緊急に必要な」海外医薬品の一つとして、NMPAから指定を受けた。東レと万楽は、中国で肺動脈性肺高血圧症における新たな治療の選択肢を提供するため、2020年4月に承認申請を行い、今回承認を取得した。

ニュースリリース
https://www.toray.co.jp/news/details/20220922173258.html