2022年10月25日
デンカ、セメント事業から撤退、カーバイド再構築
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:デンカ

 デンカは25日、青海工場で展開するセメント事業から撤退し、カーバイドチェーンも切り離して連携関係にある太平洋セメントに譲渡するとの「一大転換方針」を発表した。同社は1915年(大正4年)、カーバイドと石灰窒素の製造でスタートした、創立以来のカーバイド事業の歴史をもつ。
 
 だが近年の世界経済や内外事業環境の変化対応するため、セメント事業を切り離し、2025年上期を目途に生産を終了することにした。25日行われた役員会で決議した。セメント販売事業は23年3月末を目途に新設する100%子会社の全株式を太平洋セメント(本社:東京都文京区、不死原 正文社長)に譲渡することで同社と合意した。

 デンカはセメントの生産を2025 年上期を目途に終了し、石灰石の採掘及びセメント製造事業から完全撤退する。「デンカセメント」のブランド名を冠したセメントおよびセメント関連製品の販売は23年3月末で終了し、4月1日以降に青海工場で生産されたセメントは、新会社が「太平洋セメント」のブランド名で販売する。

 同社は、経営計画「Denka Value-Up」におけるポートフォリオ変革の一環として、重点分野の「環境・エネルギー」「ヘルスケア」「高付加価値インフラ」へ経営資源を積極投入してきた。さらに今後は、2023 年度~2030年度の次期経営計画を見据え、M&A や設備能力増強投資、社会課題の解決を目的とした新規事業の早期創出等による成長戦略を推進し、企業の持続的な成長を目指していく方針だ。

関連ファイル
セメント事業からの撤退及びカーバイドチェーン再構築によるポートフォリオ変革について
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1666680108.pdf

2023 年3月期第2四半期(累計)及び通期連結業績予想の修正並びに 特別損失の計上に関するお知らせ
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1666680108.pdf

当社のセメント販売事業の会社分割(簡易吸収分割)による当社完全子会社への承継、…
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file3_1666680108.pdf