2022年11月08日
富士フィルム、AI技術で認知症をスクリーニング
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:富士フイルム

 富士フイルムは7日、地方独立行政法人(地独)東京都健康長寿医療センター(東京都板橋区、鳥羽 研二理事長)と共同で、AI 技術を活用した新たな認知症スクリーニング検査手法の研究を開始したと発表した。眼鏡型ウェアラブルデバイス(ジンズ社提供)で計測した、受診者の目や体の動きに関するデータと、AI 技術を活用して、認知症の疑いを判定する検査手法の確立をめざす。

 同日から、認知症患者約100 名を対象に臨床研究をスタートした。高精度センサーを搭載した眼鏡型ウェアラブルデバイスを用いて、患者の視線移動、まばたきの回数、頭部の傾き、歩行時の左右バランスなどのデータを、AI 技術を用いて解析することで、認知症疑いの判定に有効なデータ指標を見出すのが狙い。

 日本の認知症患者は現在約 600 万人。2025年には約 700万人に増えると予測されている。認知症の診断は、ふつう専門医による問診やMMSE、MRI 画像検査など長時間かけて実施されるため、受診者にとって身体的・心理的負担が大きい。認知症の早期発見・早期治療につなげるために、簡単なスクリーニング手法の確立が望まれていた。今後、受信者にとって負担の少ない、簡便な認知症スクリーニング検査手法確立を目指す。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1667807116.pdf