2022年11月29日
東大、昭電など、カニ殻からオリゴ糖を効率的に合成
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:昭和電工

 東京大学、北海道大学、東京理科大学と昭和電工の4者はこのほど、カニ殻から大量に取れるキチンを分解し、キチンオリゴ糖を効率的に合成することに成功したと発表した。

 キチンオリゴ糖は植物の免疫を活性化するため、農作物を低農薬でも病気にかかりにくくする農業資材として注目されているが、キチンは非常に強固で、難分解性のため、効率的な合成方法が確立されていない。
 
 研究グループは今回、炭素触媒とキチンを一緒にボールミル処理することによって、キチンオリゴ糖が高収率で得られることを見出した。

 同研究成果は、ドイツ化学会誌「Angewandte Chemie International Edition」(11月23日付)オンライン版に掲載された。
 
<用語の解説>
 ◆キチン :カニ殻の主成分であり、N-アセチルグルコサミンという糖が多数つながった固体の物質。

ニュースリリース
https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/221125_pr3.pdf