2022年12月21日
広島大など、遺伝子の活性化をリアルタイム検出
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:広島大学

 広島大学大学院 総合生命科学研究科の落合博准教授は20日、東京工業大学、九州大学のチームと共同で、生細胞内の特定内在遺伝子の転写と関連タンパク質の同時イメージングから、転写調節因子と転写活性の時空間的な関係を明らかにしたと発表した。
 同研究成果は、「Nature Communications」オンライン版に22年12月20日付に掲載された。

 ヒトの身体は30兆個以上の細胞によって構成されているが、個々の細胞は、組織や器官によって機能が異なる。このような細胞の機能の違いは「遺伝子」の発現の違いによって生み出される。すべての細胞は同じセットの DNA を核の中に持ち、DNA 上にはタンパク質を生み出すための情報(遺伝子)が記載されている。

 研究グループは今回、転写を開始したRNAポリメラーゼを生細胞で観察する技術を開発した。
 同技術を利用することで、遺伝子の転写状態に応じて特定のタンパク質が遺伝子近傍に集積することを世界で初めて解明した。

ニュースリリース
https://www.kyushu-u.ac.jp/f/50936/22_1221_01.pdf