2023年01月12日
東レ、滋賀と岐阜工場で人工皮革大幅増産へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東レ

 東レは12日、日本で生産するスエード調人工皮革「 Ultrasuede 」の生産設備増設を決めたと発表した。増設は滋賀事業場(滋賀県大津市)と岐阜工場(岐阜県安八郡)で行い、生産能力を現在の年産約1,000万平方メートルから1,500万平方メートルに増やす。投資額は約100億円年。稼働開始は2024年後半の予定。

 「 Ultrasuede 」は、ジャパン・クオリティの最先端ブランドとしてグローバル展開する高感度・高機能なスエード調人工皮革。1970年に滋賀事業場で生産を開始した。最近では2019年に約1.6倍の年産約1,000万㎡に生産能力を増強し、需要好調から現在フル稼働を続けている。環境配慮素材といった点も評価され、従来のファッション、インテリアに加え、近年では自動車内装用途で採用が広がっている。

 特に電気自動車の内装用途においては、環境配慮(ヴィーガン)の観点から天然皮革の代替商品として、また従来の自動車と比べシンプルかつデザイン性が高まった内装との相性がよく、採用部位も従来のシート材に加え、天井材やドアトリム、インパネなどに広がるなど、急速に需要が拡大している。