2023年01月23日
三洋化成、アルミ電解コンデンサ用電解液 増強
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:三洋化成

 三洋化成工業は23日、自動車の電装化等に伴うコンデンサ需要の拡大に対応するため、アルミ電解コンデンサ用電解液「サンエレック」増産計画の再度拡大を決めたと発表した。昨年7月の3割の生産能力増強に続き、今回、約5億円を追加投資して、2025年 3月には現行生産能力比約 6 割の増強を行うことにした。

 同社は1986年、電解質に独自のアミジン化合物を用いてコンデンサ用電解液「サンエレック」を開発した。高性能、高信頼性と長寿命化を実現、広い温度領域で高い電気伝導率を示すとともに、高温での長期間安定性に優れるなどの特徴を有し、自動車の制御ユニットなど、信頼性が求められるコンデンサに採用されている。

 現在、自動車業界では、運転支援システム回路など車載用電装部品が増えるとともに、環境対応車(EV)へのシフトが加速している。また、自動車分野に限らず、一般的な電子機器や5G 通信の普及による情報通信機器、産業用ロボットなど社会生活の進展とともに、コンデンサ需要は年々増加している。
 
 今後はさらに、太陽光や風力発電などのエネルギー供給の多様化に伴い、送電側の装置にも、より高電圧な電気に対応できるコンデンサが求められている。

 三洋化成は引き続き「サンエレック」の世界的な需要拡大に対応し、生産能力の増強など安定供給体制を構築していく方針だ。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1674446251.pdf