2023年02月01日
東洋エンジ、チリでグリーンアンモニア製造実証
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東洋エンジニアリング

 東洋エンジニアリング( TOYO )は1日、南米チリでグリーンアンモニア製造の実証前調査を開始すると発表した。三井物産と共同で、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のプロジェクトに参画し、「再生可能エネルギーの出力変動時において グリーンアンモニア合成プラント安定運転を実現するための製造技術の実証研究(チリ)」の実証前調査を申請していたが、これが採択された。
 
 実証プラントは、チリ北部アントファガスタ州トコピージャに建設する。太陽光発電由来の再エネ電源からグリーンアンモニアを製造する技術の実証に取り組む。

 チリは太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーのポテンシャルが高く、世界的にも安価なグリーン水素・アンモニアの製造が可能と期待されている。チリ政府も2021年11月に国家素戦略を策定し、2030年にコスト競争力世界一の水素生産、2040年には世界トップ3の水素輸出国を目指している。将来的には、商業規模(年産700,000トン)のグリーンアンモニアプラントを建設する計画だ。
 
<チリ計画の概要>
▽プロジェクト名 : HyEx Project (Phase-1)
▽建設予定地 : チリ北部アントファガスタ州トコピージャ
▽対象設備 :グリーンアンモニア製造設備 年産18,000トン
▽ライセンサー : 米国KBR社
▽設備完成予定 : 2025年(実証前調査を経て実証研究へ移行した場合)

(用語の解説)
◆グリーンアンモニアとは :再生可能エネルギーを用い、CO2を排出しない方法で生成された水素(グリーン水素)を原料としたアンモニアのこと。 具体的には、太陽光、風力といった再生可能エネルギーによって発電した電力を用いて水を電気分解して水素を製造し、その水素と窒素を合成させてアンモニアをつくる。