2023年02月16日
東北大学など、仙台でオンライン診療 実証開始
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 通院不要のオンライン診療が注目されているが、仙台市では市と東北大学、NTT東日本の3者によるオンライン診療の実証診療がはじまった。

医療のDX(デジタルトランスフォーメーション)に伴い、遠隔地のオンライン診療を実用化していこうという取り組みで、特に新型コロナウイルス感染者の非接触的診療には有効となる。将来、医師不足が進むことも考慮し、オンライン診療の積極的な応用を検討していくことにした。

 オンライン診療は医師の定期訪問が困難な地域に居住する患者宅に、医療機器を搭載した車両とともに訪問看護師が訪れ、姿や表情だけでなく、聴診音や心電図、超音波画像などを遠隔地の医師に正確に伝えることで一定の医療の質を保つことができると想定して今年2月1日~3月31日に行った。

 それによって次の3つの結果が得られた。
(1)初診や急性疾患への適用には課題はあるが、慢性疾患等には有効である
(2)対面診療と比べて質的な差があることから、聴診音の情報など機器の開発・導入が必要
(3)通院の負担軽減、郊外地域での高齢者、高齢者施設、在宅医療に適している

 今後はさらに医療機器を搭載した車両を派遣し、環境が必ずしも良好でない地域から、各種の生体情報や画像がどの程度伝送可能かを技術的に評価し、改善に向けた検討を行っていく方針だ。