2023年03月07日
産総研、無機ナノファイバーに金属原子挿入新技術
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:産業技術総合研究所

 産業技術総合研究所(産総研)は東京都立大学、東北大学、名古屋大学、筑波大学などの共同研究チームが、直径数~数十ナノメートル程度の遷移金属モノカルコゲナイド(TMC)のナノファイバーの内部に金属原子を効率的に挿入する技術を開発したと発表した。
 
 原子分解能電子顕微鏡により、インジウム(In)原子が挿入された結晶構造を直接観察した。
 このような金属原子の挿入技術の確立は、金属原子とTMCナノファイバーの多彩な組み合わせによる新材料・新機能の実現や超伝導特性の発現につながると期待できる。

 今後、新たな三元系TMCの実現や合成技術の高度化により、柔軟な構造を有する超伝導ファイバーをはじめ、微細な配線・透明電極・導電性複合材料などの応用開発も期待できる。
本研究成果は、アメリカ化学会発行の「ACS Nano」(2月24日付)で発表された。

◆遷移金属モノカルコゲナイド
 タングステンやモリブデンなどの遷移金属原子と、硫黄やセレンなどのカルコゲン原子で構成される細線状の化合物。遷移金属とカルコゲンが1:1の比率で含まれ、組成はM6X6と表される。