2023年04月17日
三菱ケミカルなど「下水道革新実証事業」採択
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:三菱ケミカルグループ

 三菱ケミカルグループは17日、三菱ケミカル・クボタ・東京農工大学の3者共同研究体が提案した下水処理技術が、国土交通省「令和5年度下水道革新的技術実証事業」(B-DASH プロジェクト)に採択されたと発表した。

 採択されたのは「膜曝気型バイオフィルム法(MABR)を用いた排水処理の省エネ、N2O 発生抑制技術に関する調査事業」で、フィージビリティスタディとして、以下の実証に取り組む。

 ・ガス透過膜を用いた膜曝気型バイオフィルム法(MABR)による下水道水処理システムの省エネ化およびN2O 抑制効果の実証・確認
 ・実証プラントでの MABR の能力の確認、既存設備の改築更新に適用した場合の CO 2 削減効果および普及可能性を評価

 MABR(Membrane Aerated Biofilm Reactor)とは、ガス透過膜表面にバイオフィルムを形成させ、膜を介してバイオフィルムに酸素を直接供給する技術のことで、同技術には、ガス透過性とバイオフィルム形成能の両方に優れた三菱ケミカルグループ独自のガス透過膜が使用されている。

<用語の解説>
◆B-DASH プロジェクトとは :
 Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Projectの略。平成23年度(2011年度)から国交省が実施している実証事業。下水道分野における新技術の研究開発および実用化を加速することにより、下水道事業における低炭素・循環型社会の構築やライフサイクルコスト縮減、浸水対策、老朽化対策等を実現し、併せて、日本企業による水ビジネスの海外展開を支援する。