2023年04月17日
塩野義薬、新規抗菌薬の有効性 欧州学会で発表
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:塩野義製薬

 塩野義製薬は17日、開発中の新規シデロフォアセファロスポリン系抗菌薬「セフィデロコル」について、最も治療が困難とされるグラム陰性菌感染症に対する有効性を評価した新規リアルワールドエビデンスを、デンマーク コペンハーゲンで開催中の第33回 欧州臨床微生物学感染症学会議(ECCMID)で公表すると発表した。

 今回発表するのは、実臨床でのグラム陰性菌感染症入院患者に対するセフィデロコルの有効性と安全性の評価を目的に実施中の国際的な後ろ向き観察研究結果で、セフィデロコルを投与された緑膿菌感染症患者194人(米国123人、欧州71人)のうち、191名に対して評価が行われた。
 
 評価に供された患者には呼吸器感染や血流感染の割合が多く、基本的には重篤な患者であり、その多くは人工呼吸器や昇圧剤の投与を必要としていた。大半の患者(77%)で、セフィデロコルは病原体を確認の上で投与され、57%の患者はセフィデロコル単剤での治療が行われた。同中間解析で、セフィデロコルは緑膿菌感染症患者の65%で臨床的治癒を達成し、81%の患者がセフィデロコルによる治療開始後30 日時点で生存した。
 
ニュースリリース
https://www.shionogi.com/jp/ja/news/2023/4/20230417.html