2023年04月17日
丸紅、バイオマス利用「もみ殻炭」生産者と提携
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:丸紅

 丸紅は17日、精米の生産工程で発生するもみ殻を炭化させた「もみ殻炭」をバイオマスや土壌改良に利用するため、日本最大級の生産者である有限会社プロス(長野県伊那市、中島伸二郎社長)と、業務提携契約を締結した。丸紅は、プロスの生産能力増強に協力し、生産されたもみ殻炭の販売を引き受ける。農地などの施用用途向けでは、地中への炭素貯留(固定)によりカーボンネガティブを実現し、製造や輸送時のCO2排出量をオフセット可能なカーボンクレジットの創出を目指す。

 「もみ殻」は、全世界で年間約1億4千万トン排出されるが、ほとんどが有効活用されずに廃棄・焼却処理され、環境課題につながっている。だが「もみ殻炭」は、炭の内部に多数の微細孔があり、保温・保水・吸湿・脱臭・土壌改良など様々な機能を有し、製鉄・製鋼用保温材や育苗・園芸培土の構成材用として優れている。近年は工業用バイオ原料としても注目されている。

 丸紅は、もみ殻炭の製造販売に多くの実績をもつプロスに対し、秋田工場の製造設備更新に協力する。今後の生産能力の増強も検討していくことにした。環境課題の解決やカーボンクレジット創出にもつながる。