2023年04月27日
AGC、EUV露光用マスクブランクス設備、30%増強
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:AGC

 AGCは27日、100%子会社のAGCエレクトロニクス(本社:福島県郡山市、橋本重人社長)が、半導体製造に必要なEUV露光用フォトマスクブランクス(EUVマスクブランクス)の生産能力増強を決めたと発表した。2024年1月から段階的に設備を増やし、2025年には現有設備に対し約30%増える。

 EUVマスクブランクスは、非常に微細な半導体の製造工程(EUV露光工程)に必要なもので、半導体の高性能化を支えている。次世代高速通信や自動運転など高度な情報処理に不可欠で、今後、半導体製造プロセスの更なる微細化に向けて大幅な需要拡大が見込まれている。そのため今回、経済産業省の「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」の採択を受けて設備の増強を決めた。

 同社は、「ガラス材料」から「コーティング」までを一貫して手掛けることができる、世界で唯一のEUVマスクブランクスメーカーで、今後も同事業では積極的な設備投資を行い、2025年には売上高400億円以上を目指す。

◆EUVマスクブランクスとは :
 低膨張ガラス基板の表面に複数の組成から成る膜を積層したもので、表面に半導体チップの回路原版を形成したものをいう。その回路をシリコンウェハ上に転写して半導体チップを形成する。回路の微細化に伴い、EUVマスクブランクスに対する、
・非常に小さなサイズの欠陥を限りなくゼロに近づけること
・非常に高い平坦度であること
など、要求水準は、更に高くなっている。


<ニュースリリース参照>
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1682570593.pdf