2023年04月28日
東北大、高電圧レアメタルフリー空気電池を開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 亜鉛空気電池はその容量の大きさから、次世代エネルギーデバイスとして期待されているが、亜鉛空気電の池は電圧が1.4 V程度で、3.7 Vを発生するリチウムイオン電池などと比べて低く出力も小さい。このため、低出力で長時間駆動する補聴器など、用途も限られていた。

 東北大学 材料科学高等研究所の藪浩教授らと同大発スタートアップ、AZUL Energy(本社:仙台市青葉区、伊藤晃寿社長)などの研究グループは27日、独自開発の正極触媒と酸性・アルカリ性電解質をタンデムに配置したセルを用いることで、開放電圧が2 V以上で高い出力を有する亜鉛空気電池を実現できることを見出したと発表した。
 
 同成果は電気自動車やドローンなどに金属空気電池を適用する際のボトルネックとなっていた電圧や出力不足の問題を解決する端緒を開く研究成果と考えらるとしている。
 同成果は4月24日に米国科学誌「APL Energy」のオンライン速報版に掲載された。

ニュースリリース
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press202427_02web_azul.pdf