2023年05月30日

三井化学、東レなど3社、VOCフリー包装材 新開発

【カテゴリー】：行政/団体 【関連企業・団体】：東レ、三井化学

東レ、三井化学および包装資材メーカー、（株）熊谷（新潟県新潟市、熊谷正巳社長）の3社は30日、フィルム包装材の製造で印刷からラミネートまでの全工程でVOC（揮発性有機化合物）フリーを実現し、CO2排出量を80％削減、リサイクル容易なモノマテリアルフィルム包装材とその製造技術を共同開発したと発表した。 　 　フィルム包装材は、軽量性や透明性、加工のしやすさなどから、食品やシャンプー・洗剤の詰め替えパウチなどの包装用に幅広く使われ、今後も年率3％以上の市場拡大が予測されている。 　一般的なフィルム包装材の場合、文字や絵柄などの印刷に用いるインキや、ラミネート接着剤には石油系溶剤が使用され、VOCの発生源となる。リサイクルが困難なため、多くは廃棄物として焼却処分される。 　東レ、三井化学など3社は、インキ・接着剤に石油系溶剤を使用せず、リサイクルにも対応するモノマテリアルフィルム包装材技術を開発した。 　 　東レが熱乾燥工程が不要なオフセット版（IMPRIMA）による印刷工程を実証し、三井化学は石油系溶剤を使用しない接着剤によるラミネート工程を実証、VOCフリー化を実現した。これに熊谷のパッケージ製造加工技術を組み合わせることで、これまで難しかった単一のフィルム素材からなるモノマテリアルフィルム包装材の開発に成功した。今後、食品や日用品向けフィルム包装への実用化と社会実装を進めていく方針だ。 　 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1685409865.pdf