2023年06月29日
レゾナック、次亜塩素酸ソーダ能力 30%以上増強
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:レゾナック・ホールディングス

 レゾナックは29日、川崎事業所(神奈川県)の水道向け次亜塩素酸ソーダ(次亜)の生産能力増強を発表した。2024年末をめどに現行比30%以上引き上げる予定だ。

 同社は水道向け次亜のメインサプライヤーで、長年にわたり関東圏での安定供給を通じて、自治体の水道サービスをサポートしてきた。かつては水道の殺菌・消毒に液化塩素が使われたが、近年は自治体の次亜への切り替えが完了している。また、水道法の規制強化に伴い、臭素酸や塩素酸の低減化が重要視され、より次亜の品質向上が求められるようになっている。

 このところ関東圏の自治体では(1)液体塩素から次亜への切り替え(2)品質の観点から自製次亜から市販次亜の切り替え等が相次ぎ計画されている。こうした動向に対応するため、同社は今回次亜の生産能力増強を決めた。

(参考)
■次亜の安定供給とサステナブル社会 :
 国連の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)では、水に関する目標「すべての人々の
水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」が設定されている。国土交通省によれば世界で水道水をそのまま飲める国は日本を含めて 9 か国、また飲めるが要注意という国は 21 か国しかない。
 レゾナックは今回の生産能力増強により、ライフラインを支える次亜のさらなる安定供給体制を構築し、サステナブルな社会へ貢献していく方針だ。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1688011599.pdf