2023年08月17日

凸版印刷、電極部材生産で水素エネ市場参入

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：凸版印刷

凸版印刷は17日、水素エネルギー市場への参入に向けて、独自開発した世界初の触媒層付き電解質膜（Catalyst Coated Membrane、CCM）/膜電極接合体（Membrane Electrode Assembly、MEA）の生産設備を高知工場（高知県南国市）に導したと発表した。製造方式に新たな枚葉式両面ダイレクトコーティングを採用した。電解質膜の両面に触媒インクを直接塗工し、CCM/MEAを枚葉式で形成することで量産が可能となる。 　CCM/MEAとは、水素を製造する水電解装置や水素を利用する燃料電池に不可欠な部材で、今後の水素社会の実現にとって重要なエネルギー変換デバイスとなる。 　本設備には、世界で初めてとなる製造方式として、枚葉式両面ダイレクトコーティングを採用した。電解質膜の両面に触媒インクを直接塗工し、CCM/MEAを枚葉式で形成することで量産が可能となる。 　工場の設備は枚葉サイズは600mm×800mmで最大6万枚／年を製造することができる。これは車やドローンなどの移動体用燃料電池向けCCM/MEAに換算すると約60万枚／年に相当する。また、枚葉のCCM/MEAを繋げることで、ロール形態での提供も可能となる。 　同社は今回、これまでの大型カラーフィルタの製造実績や独自の大サイズ均一塗工技術、枚葉基板搬送技術などの製造技術を活用し、CCM/MEAを枚葉式での量産化を可能にした。今後さらにCCM/MEAを展開することで水素社会およびカーボンニュートラルの実現に貢献する。 ニュースリリース参照 https://www.toppan.co.jp/news/2023/08/newsrelease230817_1.html