2023年09月11日
東北大など、困難だったアニオンを容易に制御
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:九州大学

 無機機能性材料の特性を飛躍的に促進する新たな戦略として、カチオン(陽イオン)に比べて不十分だった「アニオン(陰イオン)機能の活用」が注目されている。この新戦略を実現するためには、対象材料のアニオン組成を自由自在に制御することが必要となる。だが現状、アニオン組成の制御は技術的に難しく、材料開発は限られた範囲にとどまっていた。

 東北大学 多元物質科学研究所の中村崇司 准教授、九州大学 麻生亮太郎 准教授、東京都立大学 山添 誠司 教授らの研究グループは11日、電気化学を材料合成に応用することで、アニオン組成を容易に、幅広く制御する技術を開発したと発表した。
 
 従来的な材料合成技術では困難な「アニオン組成の精密な制御」、「極限的な反応条件での新材料探索」を可能とするものであり、全く新しいアニオン組成制御型機能材料の創出につながると期待できる。
同研究成果は9月7日に科学雑誌「Advanced Functional Materials」に掲載された。

ニュースリリース参照
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20230911/pdf/20230911.pdf