2023年11月17日
三菱ガス化、「Bio PQQ」抗ウイルス作用解明
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:三菱ガス化学

 三菱ガス化学は17日、ピロロキノリンキノン二ナトリウム塩「Bio PQQ」の抗ウイルス作用のメカニズムとその効果を高める方法を見出したと発表した。

 同社ではこれまでに「Bio PQQ」の抗ウイルス効果を確認済みだが、作用のメカニズムは明らかではなかった。今回、ネココロナウイルスを使用した分子生物学的研究によって、「Bio PQQ」がウイルスを破壊し、凝集させることで抗ウイルス効果を発揮していることを解明した。また、特定の食品成分がその効果を増強することを確認した。
 本研究成果は、米国化学会発行「ACS Omega」に2023年11月13日に掲載された。
 
 三菱ガス化学は、独自の培養技術により、ピロロキノリンキノン二ナトリウム塩を食品向けとして世界中でいち早く開発し、2008年に米国食品医薬品局(FDA)からNDI(New Dietary Ingredient)を取得し、「BioPQQ」のブランド名で機能性食品素材として販売を開始した。

 日本では2014年に食品原料として認められ、2018年には欧州委員会からNovel Foodとしての指定を受けたことで、欧州でも食品素材としての流通が認められた。また同年には国際的なアンチドーピング認証である「インフォームド原材料」の認証も得ている。同社は引き続き、食品素材として様々な可能性を持つ「Bio PQQ」事業の拡大に注力していく方針だ。