2023年11月27日
理研、不安定な原子核の内部構造観測に成功
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 理化学研究所は27日、理研を中心とする研究グループが、仁科加速器科学研究センターのRIビームファクトリー内に完成させた巨大な装置を使い、世界で初めてあらゆる原子核の内部構造を精度良く直接観測できることを実証したと発表した。宇宙の謎の解明にもつながる大きな成果を得た。
 
 実証実験を率いた大西哲哉部長に、詳細な内容と意義、成功の要因を、要旨以下の通り語った。
宇宙では超新星爆発などにより、鉄よりも重い重元素が合成されている。現在、天然には約300種類の「安定核」と呼ばれる原子核が存在するが、重元素の合成過程では、限られた寿命を持つ原子核で、理論的には約1万種類存在するという「不安定核」が非常に重要な役割を果たしていることが分かっている。

 不安定核の内部構造が詳しく分かれば、重元素の合成過程、ひいては宇宙開びゃくの謎にも迫ることができる。しかし、これまで不安定核の内部構造を精度良く直接観測することはできなかった。

 大西部長を中心とする研究グループは27日、世界に先駆けて不安定核の内部構造を精度良く直接観測できる装置を開発し、その装置を使った実証実験に成功したと発表した。(以下、ニュースリリースにあります)

ニュースリリース参照
https://www.riken.jp/pr/closeup/2023/20231127_1/index.html