2023年11月28日
東レ、業界初完全水現像フレキソ版開発
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 東レは28日、新な印刷技術として、完全水現像の製版方式および、高精細な印刷品質を実現するフレキソ版を開発したと発表した。新ブランド「RESOLUCIA」として、来年1月から販売開始する。

 同社はこれまで、樹脂凸版印刷市場に向けて、高精細と高い耐久性を両立した TORELIEFをグローバル展開してきた。近年のフレキソ印刷への市場動向を受け、今回ラベル用途向けのフレキソ版RESOLUCIAを開発した。

 新ブランド「RESOLUCIA」は、高精細(Resolution)・鮮明(Lucid)・先端を行く(Advance)の言語を組み合わせて付けた。フレキソ版で色彩鮮やかな印刷を実現したいという思いを込めた。

 RESOLUCIAは、同社技術によって 200 線レベル(線数とは1インチあたりの網点)の高精細に対応した。これにより、画像再現性の向上だけでなく、完全水現像により、製版時間が約 24 分と業界で一般的な溶剤現像方式と比べ約 70%以上短縮、高い生産効率を実現した。また、TORELIEFをはじめとした樹脂凸版を既に利用している場合は、新規設備投資は原則不要となる。

(用語の解説)
◆完全水現像:印刷版の現像に有機溶剤や添加剤を使わず、常温の水道水のみを使用する方式。
◆フレキソ印刷:版の素材に樹脂やゴムを使用した凸版印刷方式の一種。表面が平らではないダンボールなどの印刷に多く利用される。色調整等の操作が比較的容易なことから、近年はラベルや軟包装などの包装材料にも使用されている。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1701144788.pdf