2023年11月29日
九大、生後1歳半までの口腔細菌叢変化同定
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:九州大学

 九州大学大学院 歯学研究院の影山伸哉助教(口腔予防医学)らの研究グループは28日、1歳6カ月児の口腔細菌叢が、生後4カ月時よりも母親の細菌叢により類似していることが分かったと発表した。福岡市東区で行われた小児健診に訪れた216名の乳児を対象にした口腔検査の結果明らかになった。
 このことから、口腔細菌叢バランスがこの1年2カ月間で急激に成人に近づくことが示唆された。
 また、1部の1歳6カ月児にはすでに成人で観察されるバランス異常の兆候が認められた。特に甘未飲料や菓子の摂取が多い、フルーツの摂取が少ない、離乳が完了していない、あるいは親と食器を共有している幼児にこれが多く観察された。
 これらの研究結果は、口腔細菌叢の制御に基づく新たな予防歯科医療の確立につながるといえる。
 同研究成果は米国微生物学発行のオンライン学術誌「mBio」(10月11日付)に掲載された。
 
(詳細)
https://www.kyushu-u.ac.jp/f/55017/23_1128_01.pdf