2024年01月15日

ドローン空撮で100メートル先の数ミリ変形計測

【カテゴリー】：行政/団体 【関連企業・団体】：産業技術総合研究所

産業技術総合研究所（産総研）は15日、（株） CORE技術研究所および京都大学と共同で、ドローン空撮による橋梁インフラのたわみの新計測法を開発したと発表した。 　老朽化した橋梁の健全性を評価する手法の1つとしてたわみ計測が実施されているが、手間がかかるという課題があった。従来の変位センサーの代わりにドローンカメラでたわみ計測ができれば、山間部や海峡、河川に架かるアクセスの困難な橋梁などでも効率的な点検が可能となる。 　 　だがこれまでは、ドローンでの撮影の場合、画像にぶれが生じるため、ミリメートルオーダーのたわみ計測は困難だった。 　 　産総研の共同研究チームは今回、規則性模様を有する基準マーカーを導入して、そのマーカー模様の位相情報を活用した人間のバランス感覚に近い高精度な画像ぶれ補正技術を開発し、従来の変位センサーと同様に、ドローン空撮でもミリメートルオーダーの微小変位を計測する技術を開発した。 　 　同技術は、老朽化したインフラ構造物の維持管理など、インフラ構造物の長期モニタリングの実現につながるとして期待される。