2024年01月19日
奈良先端大「超硫黄分子」の寿命延長効果発見
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科の西村明助教および東北大学大学院 医学系研究科の赤池孝章教授らの共同研究グループは19日、「超硫黄分子」が酵母の寿命を制御していることを発見したと発表した。 今回、明らかになった酵母に対する寿命の制御機構は、ヒトを含む高等生物に広く保存されていると予想されることから、超硫黄分子の利用が老化予防や健康寿命の延長などに貢献すると期待される。
 今後は超硫黄分子による寿命制御の基本メカニズムを明らかにし、科学的エビデンスを蓄積することで、超硫黄分子が拓く未来型医療の社会実装へと展開していく方針だ。
同研究成果は、国際学術誌「Redox Biology」(2024年1月3日付)に掲載された。

<用語の解説>
◆超硫黄分子(supersulfides):ポリスルフィド構造を分子内に有する硫黄代謝物の総称。硫黄原子が直鎖状に複数連結(カテネーション)したポリスルフィド構造により、求核性と親電子性を兼ね備え、多彩な生物活性を示す。

(詳細)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20240119_01web_supersulfides.pdf