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CHEMNET TOKYO

2024年12月24日
東北大、東海地方の豪雨は「黒潮の大蛇行」
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 東北大学大学院理学研究科の杉本周作准教授は23日、高解像度の気候シミュレーションによって、黒潮大蛇行が日本の夏季気候に与える影響を詳細に分析した。近年、日本周辺の海域は黒潮大蛇行が7年以上も続くなど大きく変わりつつある。

 同准教授らは調査の結果、黒潮大蛇行により東海地方の夏季降水量が増加することを発見した。またそれが、台風や2020年豪雨などの降水量にも影響を与えていたことを明らかにした。
 この成果は、近年東海地方を襲った豪雨の一因が黒潮大蛇行にあることを初めて示したものとなる。地球温暖化による大気中の水蒸気増加が報告される中、黒潮大蛇行が続くことで、今後も東海地方の太平洋側で豪雨災害のリスクが高まることが懸念される。本研究は、防災・減災の取り組みに新たな知見を提供し、気象災害への対策に貢献する重要な成果となる。

 本研究成果は、日本海洋学会の英文国際誌「Journal of Oceanography」(12月22日)オンライン版で公開された。





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