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2025年01月23日 |
極地研、グリーンランドの氷分析、過去350年 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:名古屋大学 |
国立極地研究所の東久美子特任教授を中心とする名古屋大学、東北大学などの研究グループは22日、グリーンランド北西部で掘削したアイスコア(氷の試料)を、改良型ブラックカーボン分析装置とアイスコア連続融解分析装置を組み合わせたシステムを用いて分析し、過去350年間のブラックカーボン(BC)濃度と粒径を月単位で復元した。その結果、冬と夏のBC濃度の経年変化パターンが大きく異なることがわかったと発表した。 冬のBCの濃度は主に北米の化石燃料の燃焼によって発生したBCの影響で19世紀後半から増加し、20世紀初頭にピークを迎えた後減少した。近年は産業革命以前のレベルにまで低下した。一方、北米などの森林火災から発生した夏のBCの濃度には若干の減少傾向が見られた。 また今回、産業革命以前からのBCの粒径を世界で初めて復元したことで、化石燃料起源のBCの方が、森林火災起源のBCよりも粒径が大きいという、従来定説とは異なる事実も明らかになった。 ニュースリリース参照 https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/250122_pr2.pdf |