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2025年01月28日
慶応大、細胞膜小胞による新がん免疫療法製剤 開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:慶応大学

 慶應義塾大学医学部 先端医科学研究所の籠谷勇紀教授(がん免疫部門)らの研究グループは28日、東京大学、愛知県がんセンターとの共同研究により、がんに対する新しい治療法として、免疫細胞を活性化させてがんを攻撃させるナノ粒子サイズの細胞膜小胞の開発に成功したと発表した。

 このところ体内の免疫系の作用をがん治療に応用するがん免疫療法の研究が進み、特にT細胞に攻撃を担わせる免疫チェックポイント分子に対する阻害剤、二重特異性抗体など複数の医薬品が既に使われている。だが多くの場合、一時的に治療効果は見られても再発しやすい。通常、T細胞の活性化には複数の分子が関与しており、単一の薬剤で最適な活性化を行うことは難しいと考えられてきた。

 研究グループは今回、T細胞の活性化に関わる複数の分子を表面に搭載した細胞を準備し、その細胞膜を単離することで100-150 nm程度のサイズの細胞膜小胞を作製し、これを投与することで生体内のT細胞のがんを攻撃させられることを基礎研究で示した。
 同研究成果は米国がん免疫療法学会誌「Journal for ImmunoTherapy of Cancer」( 25年1月27日付 )に掲載された。
 
ニュースリリース参照
 http://xn--https-6t3jr6g//www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2025/1/28/28-164820/





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