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2025年02月04日 |
帝人、厳冬期での燃料電池発電機の有効性確認 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:帝人 |
帝人は4日、日本赤十字看護大学 附属災害救護研究所(東京都渋谷区、富田博樹所長)と共同で実施した、北海道北見市での厳冬期の被災地を想定して実施した燃料電池発電機の有効性を確認する実証実験で良好な結果が得られたと発表した。 実験には、地元の自治体職員や医療関係者ら約160名が参加。帝人が開発した燃料電池発電機(燃料ユニット)と、水素を供給する圧力容器ユニットを使用して実施した。水素は、しかおい水素ファーム社(本社:北海道河東郡鹿追町、末長純也社長)が、家畜のふん尿由来のバイオガスから製造し使用した。 ■実証実験の結果 (1)燃料電池発電機は期間中安定して電気機器への給電を継続できた。照明機器や防災用トイレ、ジェットヒーターなども、問題なく稼働できることを確認した。電気ポットや電子レンジの給電にも使用し、演習参加者が温かい食事を取ることに寄与した。低体温症を予防する環境の整備にも貢献できた。厳しい環境での運転を通じて、発電機システムのさらなる安全性・信頼性向上に向けた課題なども確認できた。 (2)燃料電池発電機の運転音は、電気ポットへの給電場所での測定値で60~65デシベルだった。日常の活動に不快感は少ないものの、避難所内での就寝時にはなお静粛な環境が求められるシーンも研究員から指摘された。 (3)今回の実証実験を通じて、厳冬期の避難所においても、一定条件下では燃料電池発電機が有効に活用できることを確認した。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1738638906.pdf |