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2025年02月10日
北大、東南アの漁業資源 世界平均の4倍と豊富
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:北海道大学

 東南アジアで漁獲資源が乱獲されているとの指摘が多かったが、北海道大学水産科学研究院の松石隆教授は7日、東南アジア漁業センター(SEAFDEC)や国連食糧農業機関(FAO)などの統計資料を解析した結果、東南アジアの漁業資源は世界的にユニークで、今後漁獲量を増加させることが可能なほど豊富であることを解明したと発表した。

 東南アジアの漁業資源は1980年代から乱獲指摘があったが、漁獲量は増加の一途をたどり、地域(大陸単位)ごとの漁獲量の増加量は過去30年間世界第1位だった。また、過去30年間の1人当たりの魚介類の消費量の増加が17kg、動物蛋白質に占める魚介類の割合が23%と、いずれも他の地域と比べ世界1位だった。このような東南アジアを対象とした統計分析は世界でも初めて。

 また今回、東南アジアにおける漁業資源評価結果105件を集めたところ、乱獲状態資源の割合は3~4割と世界平均と大きな差はない一方、漁獲量の増加が可能(Underfished)とされる資源の割合が東南アジアでは49%と世界平均の4倍多く、豊かな資源が残っていることが分かった。この理由は、生物多様性や低効率で生態系にやさしい漁法が影響しているとためと考えられるとしている。
なお、本研究成果は2月5日公開の国際学術雑誌「Fisheries Science」誌に掲載された。

(詳細)
https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/250207_pr4.pdf





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